保育所等訪問支援 体験レポート

こんにちは、花子です。

私の息子まめた(2歳11ヶ月、自閉スペクトラム症の診断あり)は、今年の4月から「保育所等訪問支援」を利用しています。4月~6月までの3ヶ月間、支援を受けてみた感想などを書いていきたいと思います。

目次

保育所等訪問支援とは?

概要

ざっくり説明すると、民間の支援員さんが保育園に行き、対象のお子さんの様子を見て、集団生活に適応するための対応方法やアドバイスを保育園にしてくれるサービスです。保護者はどのような支援がされたのか、支援員さんから報告を受けます。

訪問先は保育所、幼稚園、認定こども園、小学校、特別支援学校、その他児童が集団生活をおくる施設として市町村が認める施設となります。

我が家の場合、隔週で月2回、1回2時間(うちの場合は10時~12時)、支援員さんが保育所へ訪問して、まめたの様子を見てくださっています。遠くから遊びの様子を見ていたり、時には一緒に遊んだり、サポートが必要な場面があれば入って行って、「こういう時はこういう対応はどうか?」と先生側にアプローチしてくれます。

児童発達支援センターとの違い

児童発達支援センターとの大きな違いは、集団生活での困りごとに対して、その場で具体的な解決方法を提示してもらえる所だと思います。児童発達支援センターで個別指導を受けている子の場合、他の子供と一緒にいる姿は見てもらう事ができません。

先生に介入してもらうような場面、例えば、気になるものがあるとすぐに見に行ってしまうという特性がある子に(うちの子なんですが・・・)、特性が出た時の対処方法を先生に直接伝えてもらえます。これが強みだと思います。

一方、児童発達支援センターで行われるような「個別での療育」というのは行われません。保育時間中の様子を見て評価する、というのが基本になります。

3ヶ月受けてみた結果

訪問支援のおかげで劇的に変わった!という事はありませんが、まめたの集団生活での課題を定期的にみてもらえる機会になっています。

最初にかかる手間を惜しまなければ、とても良いサービスだと思います。(後述します)

3ヶ月で変わった事

  1. バイバイを正しい方向でできるようになった
  2. 三語文が増えた
  3. みんなで待っている時に立ち歩く頻度が減った

この3つが伸びたのは、全部が訪問支援のおかげとは言い切れませんが(月齢相当の発達だったり、他に取り組んだ事の成果かもしれないので)、少なからず影響を与えているのは確かだと思います。

保育所等訪問支援のメリットとデメリット

次に、三カ月受けてみて感じたメリット、デメリットです。

メリット

・療育に行く時間が無い場合も受けられる

・アドバイスを個別でもらえる

・保育園の様子を第三者から聞ける

デメリット

・手続きのほとんどが平日の日中

・子供のケアが必要

・先生と支援員さんの相性も大事

メリット

療育に行く時間が無い場合も受けられる

これが一番大きいメリットです。働いていても、支援を受けられます。我が家のまめたは児童発達支援センターや市の療育も利用していますが、そちらは親同伴での参加だったり、母子分離でも1時間で終了するため、復職後は仕事との両立について考えていかなければなりません。

保育所等訪問支援は、支援員さんから毎回報告を受けるのですが、お仕事等で忙しい場合は月に一度まとめて報告してもらう事も可能です。

アドバイスを個別でもらえる

その子に合ったアドバイスを個別でもらえます。

自治体によっては、心理士さんが保育所を巡回して発達支援をしている所もありますが、園全体を見に来ているので、我が子一人だけを見て個別のアドバイスをもらう事は期待できません。巡回の頻度も市の予算に左右されますしね・・・。

また、家庭内ではなかなか出てこない特性が、集団生活に入ると出てくる場合もあると思います。(まめたの場合、保育園入りたての頃はひたすら教室をウロウロし、隙あらば脱走していた・・・)

そういった問題が出てきた時に、対処方法を園側に提示してもらえます。また、定期的に来てもらうので、発達度合を見てもらう事ができます。家庭でのかかわり方についてもアドバイスがもらえるため、家庭と園の両軸で対応していくことができます。

保育園の様子を第三者から聞ける

支援員さんは毎回、保育内容や保育園の様子を細かくレポートしてくれます。

コロナ禍に入ってから保活をした我が家は保育園の見学はおろか、未だに教室に入った事もありませんので、「どんな教室で何をしているのか?」を先生ではない第三者から聞けるのは新鮮でした。

デメリット

続いてデメリットです。母の愚痴がさく裂します(笑)

手続きのほとんどが平日の日中

働く保護者にこんな仕打ちをする?という位、事業所の選出から契約、実際に訪問するまで、とにかく時間と手間を取られます。しかも大抵が平日の昼間です(泣)

まず、事業所を自分で探し出し、エントリーから契約まで自分でしなくてはなりません。

平日の営業時間内に問い合わせ、平日の営業時間内に事業所との面談の時間を取り、平日の営業時間内に1時間ほどかけて契約します。(※我が家が契約している事業者の場合ですが)

次に、受給者証の申請です。

自費での発達支援は高額な費用が発生するため、市町村へ「受給者証」の申請を行う事となります。私の住む市の場合「医師の診断書」や「発達検査の結果」を添付する必要があるのですが、これも保育園を休み、平日に取得しに行きます。

そして、申請書やその他の書類を揃えて提出します。郵送でOKだったので市役所へ行く事はありませんでしたが、地域によっては提出に出向かなくてはいけないのだろうか・・・。さらにここから受給者証が届くまで3週間位かかります。

最後に、保育園に報告をしなくてはいけません。

保育所等訪問支援は児童福祉法のサービスなのですが、保育園の先生方に内容が周知されていなかったりします(泣)。まめたの通う園でも、このサービスを利用したのは我が家が第一号で、最初は先生方もサービス内容を把握しておられず混乱しました。我が家では事業所から保育園に電話してもらい、サービス内容を説明してもらいました。

息子のためならばと手続きをやりきりましたが、これを働いている親御さんに全てやってくれというのは、もう少し何とかならないのかな、と思ってしまいます。発達に特性のある子供さんの場合、親御さんも普段から仕事の調整をしている場合だってあるのですから。

子供のケアが必要

まめたは2歳クラスのため、まだ自分も周りも、支援員さんが入ることに抵抗はないようですが、これが4歳、5歳クラスになってくると、「なぜか自分のためだけに定期的に人が来る」と認識されるのかな、と思います。そうなったときに、「どうして僕だけ・・・」と自尊心の低下につながらないよう、ケアをする必要があると思います。

先生と支援員さんの相性も大事

保育時間中に保護者が雇った支援員が保育内容を見ている・・・。しかも、かかわり方のアドバイスまでしてくる。先生が反発してもおかしくない状態だと思います。

支援員さんが先生との関係をうまく築ける人だったり、先生側に受け入れる姿勢があればうまく行きますが、どちらかが欠けるとお互いに辛いですし、最悪子供に影響が出るかもしれません。

これに関しては保護者の初動も大事だと思います。契約前に保育園側にしっかりとサービス内容と目的を説明しておけば、先生の抵抗度合も下がるかもしれません。とはいえ、保護者だって受けたことの無いサービスを、詳細に園に説明するなんて無理な話です。事業者側に園への説明に同行してもらうとか、電話やオンライン等で園側へ説明が可能かは確認した方がいいと思います。

まとめ

最初の手間を惜しまなければ、保育所等訪問支援は素晴らしいサービスだと思います。我が家も様子を見ながら、少しでもまめたの発達を助けられるようにしていきたいと思います。

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