自閉症児まめたのこだわり

こんにちは、花子です。

先日息子まめたが3歳の誕生日を迎えました。ケーキを食べてお祝いし、当日は楽しく過ごしたのですが、次の日にまめたが「ケーキおかわり」とか「クリームちょうだい」などと言い出したので、私と太郎さん(夫)に緊張が走りました。

まめたは食べ物へのこだわりが強いのです。2歳を過ぎたあたりから、食べ物へのこだわりが強くなってきました。

今日は、まめたの特性である、こだわりの強さと私たち家族の戦いについて書いていきたいと思います。

目次

黒豆へのこだわり

まめたが2歳3ヶ月~6か月頃、食卓に黒豆をよく出していました。まめたは当時、フルーツが苦手でしたが、それ以外は好き嫌いもなく、黒豆もよく食べてくれました(むしろ好物でした)。

黒豆は私が好きで、スーパーで甘く煮てある物をたまに買うのですが、副菜として食べるには一袋の量が多く、何日か連続して食卓に並びます。手軽に出せて、まめたも食べてくれるため、我が家の定番メニューとなりつつありました。

そんな日が1カ月くらい続いた頃、突然まめたが黒豆しか食べなくなってしまったのです!

文字通り、他のおかずやごはんにはほとんど手をつけません。それでも黒豆だけはおかわりまで要求してきます。

「他のごはんも食べなさい」と諭しても聞く耳を持たず、最後には癇癪を起しまず。観念して黒豆をあげると、すぐに全部食べてしまい、またおかわりを欲しがります。

次の日保育園から帰宅すると、私の手をクレーンのように持ち上げ、冷蔵庫を指さして「おまめ」「おまめ」と黒豆を欲しがりました。「まだごはんじゃないよ」と言うと泣き出したりものを投げたりして怒り、私に叱られてまた泣きます。それでも時間が経つと「おまめ」と訴えてきます。

これはまずいことになったぞ・・・。

まめたの中で、黒豆へのこだわりが出来上がってしまいました。

そういえば母乳にもこだわりがあったまめた

黒豆にはまる前、まめたは母乳に対しても同じようなこだわりを発揮しました。

1歳を過ぎて、離乳食が完了期に入っているにも関わらず、まめたは1日10回以上母乳を飲んでいました。麦茶も常に用意していましたが、麦茶は飲まず母乳を飲みたがりました。

当時読んでいた育児書に「母乳は欲しがるだけあげましょう。」などと書いてあり、私は真面目にそれを守っていました。でもなぜか、もやもやする・・・。まめたは暇になると母乳、退屈すると母乳、眠くなると母乳、目が覚めたら母乳、ちょっと不安になったら母乳、と欲しがるわりに、授乳中私とは目を合わせません。お腹がすいたわけでもなさそうだし、何だか母乳に依存している感じ?とうっすら思っていました。

かといって特に対策をするわけでもなく、1歳後半で断乳すると、母乳へのこだわりはわりとあっさり消え去りました。

当時は自分の事を「まめた専用ミルクスタンド」呼んでいた私・・・。あほや。

おまめへの対策

話がずれましたが、本題の「黒豆のこだわりを無くすにはどうするか?」という対策方法ですが、結論から申し上げると、ほとんどの対策は効果が無かったです(涙)。

でも3歳現在、黒豆を毎日要求されて困りはてるという事はないので、効果はあったのかな?

黒豆へのこだわりを消すためにやった効果がなかった事(涙)

まず黒豆をまめたの手の届かない所に置いたり隠したり、視界に入れないようにしました。スーパーに行っても、黒豆売り場には近寄らないようにしたりして、もちろん買いません。でもまめたは覚えているんですよね。忘れないんですよ、豆を。

なので、絵本を読んだり歌をうたったり、まめたの気をそらす事をしてみました。これもあんまり意味が無かった。全然気が反れません(笑)。

業を煮やしたまめたは私の手を取ってキッチンへ連れて行こうとします。そこでまた黒豆を欲しがるので、共感しつつもあげられないと伝えてみました。

「そうだよねー、食べたいよね。わかるー。でもごめんね、黒豆は無いのよー」

まめたが黒豆を欲しがるたびに言い続けました。しかしそのたびに癇癪を起こし、物を投げられ、まめたを叱ってさらに泣かれる。もはや根比べでした。

たまにどうしようもなくまめたにイライラしてしまい、黒豆をあげて終わるならと、まめたのこだわりに負けてしまう事もあり、自分は何て意思の弱い母親なのだと自分を責める事もありました。

このようにほとんどの対策は失敗しているんですが、だんだんと要求される頻度が減っていきました。黒豆断ちをしてからしばらく経ったころには、まめたは黒豆の事を口に出さなくなりました。

新たなこだわり発生

黒豆との戦いを制したまめたですが、新たな問題が勃発します。

他の食べ物にこだわりだした・・・(;゚Д゚)

蒸しパン、フルグラ、ヨーグルト、バナナ、ソフトクリーム・・・。覚えているだけで、これだけの食品に執着しました。一つこだわりが薄くなったら、他の食べ物にこだわる。終わりの無い最悪の状態です。

ここまできてようやく私は悟りました。

もう、こだわりがあったっていいじゃないか。保育園で給食は食べているようだし、朝食・夕食が偏食でも死ぬような事はないわよ・・・。

同じころ、心理士さんにこだわりの強さについて相談したところ、「こだわりを無くす事はできない。ただし薄くする事はできる。本人が満足するまでやり抜けば、少しずつ薄くなっていく」とアドバイスをいただいた事もあり、それからはまめたが欲しがれば与え、明らかに食べ過ぎている時にだけ「これで最後だよ」と伝えた上で渡しました。

まだうまく気持ちが切り替えられず泣いてしまう事はありますが、物を投げる事は無くなりました。

そして3歳のお誕生日ケーキ

そして冒頭の3歳のお誕生日ケーキです。誕生日当日にホールのケーキを8ピースに切り分けて、まめたに1ピースあげました。週末には私と太郎さんの実家に行く予定があり、両家のばあば達が勇んで誕生日ケーキを用意している事も予想できましたので、我が家の残りのケーキはまめたにあげず、私と太郎さんで美味しくいただきました。

次の日にまめたが「ケーキおかわり」とか「クリームちょうだい」と言い出した時は焦りましたが、「昨日食べたので全部なのよー」と伝えると納得し、それ以上は言ってきませんでした。

案の定両家の実家でケーキをごちそうになりましたが、まめたが日をまたいでケーキを欲しがる事はありません。

成長したのか、ケーキはそれほど好きではなかったのか、真相は不明ですが、とりあえずごはんは食べてくれているので私はほっと胸をなでおろしました。

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